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有り難いことに、今日弊社は色々な会社様にご協力を頂くことによって、お客様に製品を納品することが出来ております。裏を返せば、ご協力して頂く会社様がいないと、製品が完成しないために納品どころかご注文を頂くこともできず、事業自体を運営していくことができなくなる、ということです。

私のような若輩者が、このような当たり前の事を提言するもの非常に図々しいとは思いますが、このことを日々しっかりと理解して業務をしている人が少ないのではないか、ということを少し感じております。

つまり、ご協力して頂いている会社にこそ、最大級の感謝を持って接する必要があるのではないか(お客様と同等のように)、ということです。どうも 発注側=仕事を出して「あげている」という意識が所々に根付いているように感じます。(勿論すべての人がそうだとは思っておりません。)

弊社を例にして言えば、メッキ屋さん、塗装屋さん、加工の外注先、にあたります。私はこの業界のことについてしか分からないのですが、どうも注文を出している側の立場が圧倒的に強くなってしまっているような感覚を感じております。市場全体の仕事量が減っているため、少ない仕事を取り合っているという背景の影響もあると思います。

どうしてこのようなことを思ったか、というと、今日ご協力頂いているメッキ屋さんの社長と、その仕入れ先の方(メッキ屋さんから発注を受けている側)と昼食を取っていた時にこのような話をして頂いたからです。(社長昼食ご馳走様でした。)

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相場単価の10分の1くらいの価格で仕事をする年配の夫婦でやっている手付けメッキ屋が来年廃業することになった
そこに頼んでいたバイヤーや業者は、慌てて他のメッキ屋を探しに走り回った
そもそも手付けのメッキ屋自体が少なく、探し出したとしても単価が全く合わないとう事態が発生
結果なんと、その老夫婦のメッキ屋に、今後1年先までの分を仕込みとして同単価で頼むことに
老夫婦も単価が安いことを知っていながら(20年以上前の単価)値上げもできず、仕方なく受注

私個人的には、このような話は今まで散々聞いてきたので特に大きな驚きはなかったのですが、改めて私と同じように疑問を感じている人も多いのではないかと今日思った次第です。

この話から分かることは、①単価のみで協力先を選ぶと行き詰る。②後継者が育たない。③完全な主従関係が出来ている。の3つだと思います。

①は言わずもがなですが、単価「のみ」で決断する人が多すぎるということです。当然単価は重要です。相場より安く出来て、その会社が事業を継続できれば何も問題ありません。しかし、今までやっていた老夫婦の相場では事業が継続できない、ということを理解する必要があると思うのです(結果として廃業)。その単価で例え転注が出来ても、事業継続は難しいでしょう。そして巡り巡って、発注側にその反動は返ってきているのが現状です。

②にも通ずるのですが、結局そうなると魅力ある仕事にはならないので、後継者が手を上げなくなるのです。「値段をたたかれて、やっても利益がでない仕事」をやろうと思う人はいないだろうということです。良く弊社にも、「やっていたところが廃業してしまって困っている」と言う理由で問い合わせが来るのですが、もしかしたら廃業「させてしまった」のかもしれないということです。(勿論違う場合もあるでしょうが)

③は昔からの付き合いで出来上がってしまっているケースと、引退間際の職人1人2人の工場に特に多くみられるケースだと思います。何十年前からの据え置き単価で今も仕事をしています。年配の方は特に文句も何も言わず、持家で年金を貰いながらというケースが多いので、バイヤーの言い値でというのが現状だと思います。

しかもこのような年配の方は希少価値の高い仕事をしている確率が高いです。希少価値の高い仕事ですが、収益性がないので、廃業につながり、後継者もおらず、転注先もなかなか見つからないのです。(銀ろう付けもその代表たる仕事です。)

単価のことばかりになってしまいましたが、納期や品質についても無理難題を提示されることも少なくないと思います。当然、事業をするうえでQCD(品質・単価・納期)の3つをきちんと考えるのが当たり前で、多少は無理をすることもあると思いますが、問題はずっと無理させ続けているという事だと思います。

。。。しかし、発注側のみ改善が必要だ、ということも言えないと思います。受注側も、きちんと正しいことを伝える、という行動が圧倒的に不足していると思います。このことも非常に重要なことだと感じていますので、こちらについてはまた別途で書いてみたいと思います。

今日の話を聞いて、改めて私は、佐藤製作所を、協力会社様により一層気持ちよくお付き合いして頂けるような会社にしたい、と思いました。

この記事を書いた人

佐藤 修哉
1986年生まれ
慶応義塾大学理工学部電子工学部を卒業後、大学院に進学
卒業後IT企業を経て、祖父が創業した佐藤製作所に入社