以前、「即戦力採用から若手を育成する会社へ」というタイトルで記事を書かせてもらいました。今回は、その内容をもう少し深堀りし、「実際の育成方針」について述べたいと思います。

今後の佐藤製作所の人材育成方針は
仕事を任せる
会社に参加させる
丁寧に教える
の3つです。

各々の項目について説明させて頂きたいと思います。

仕事を任せる
全ての仕事に通じることだと思いますが、仕事は一つの作業で簡潔するものではございません。弊社の現場の仕事を例にとって言えば、簡単なある一つの部品の製造の仕事が入ったとします。その中では、加工以外の工程が沢山発生しております。在庫確認・材料の発注からはじまり、工程の段取りを考え、工具の選定、必要であれば治具の製造、実際の加工においても旋盤・溶接・仕上げ、といったように様々な業務が含まれます。今までは仕事の絶対量が多かったため、各作業ごとに専任の人を配置しておりましたが、今後は各々に複数の業務を任せることで、仕事全体(弊社では複数の部品・加工から出来る製品の特長など)の流れを学んで頂たいと思っております。狙いは、自分で考えて次の行動ができるようになる、人材を育てることです。例えば、仕事全体の流れが分かるようになると、次のことを考えて事前に準備をすることが出来るようになりますし、広い視点を持つことで新しい改善提案なども出来るようになると思います。ここで私が重要だと思うことは、最初の段階であまり細かく指示出しや口出しをしない、ということだと思います。(勿論、丸投げをする、と言う意味ではありません。)

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会社に参加させる
中小企業の強みの一つは、意志決定のスピードが圧倒的に速いことだと思います。それは、経営陣との距離が近く、意見やアイデアを伝えやすい環境にあるからです。そして少人数のため、決定されたことは最速でその瞬間から実行されます。この強みを活かし、弊社では会社の中での決め事など(経営方針などを除く)において、今後は立場や役職関係なく良い意見はどんどん採用し実行する方針を採用しております。これにより、皆が会社に参加しているという意識を持ち、主体性を発揮しながら仕事をするようになると思うからです。ここで大切なことは、良いと思ったアイデアは必ず実行する、という事だと思うので、私はそこを忘れずに行動したいと思います。

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丁寧に教える
これは①の説明に書かれている「最初の段階であまり細かく口出しをしない」ということに反する意見と思われてしまうかもしれませんが、そうではありません。あくまで、①で述べているのは最初の段階であれこれ言わない、ということで、③の意味は、仕事を任せた後、自分で考えたうえで分からないことを質問してきた場合に、丁寧に教えるということです。背中を見て育つ、というパターンが職人世界では多いように感じますが、弊社では重要な技術に関わる部分など、見ただけでは分からないことを言葉や図にして丁寧に教える方針をとります。その理由は、圧倒的な技術を持った職人のノウハウを絶やさないようにするためです。そのため、弊社では技術力のある職人に、教育に力をいれて頂くようお願いをしております。ですので、何でも素直に吸収したいという意欲がある人には良い環境であると思います。

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上記に挙げた3つの方針は、自分の父親・祖父の代では全く通用しないものである可能性が高いと思います。それは、今まで沢山の方々と会い、色々な工場を見て来て私が感じたことです。しかし、今までの育成方針が、今後もうまくいくということも、考えにくいと思います。1つ思うことは、教育方針も会社経営と同じで、その時代によって変化していくものではないかということです。これが正解ということは無いと思うので、今の時代、そして佐藤製作所にふさわしいものを、今後も模索し続けていきたいと思います。

この記事を書いた人

佐藤 修哉
1986年生まれ
慶応義塾大学理工学部電子工学部を卒業後、大学院に進学
卒業後IT企業を経て、祖父が創業した佐藤製作所に入社