銀ろう付け・はんだ付けの特徴・強み

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【動画】銀ろう付けとは

銀ろう付けとはんだ付けの簡易比較

強度銀ろう > はんだ
外観銀ろう = はんだ
難度銀ろう > はんだ
価格銀ろう(高い) > はんだ(安い)
耐熱銀ろう(約700℃) > はんだ(約200℃)

銀ろう付けの特徴(※当社はRoHS対応のろう材を使用)

  • 真鍮、銅を溶接出来る。
    最もポピュラーな用途として、銅合金(真鍮、銅)を高強度で溶接することが出来ます。銀ろう材にも様々な種類がありますが、一般融点は約700度です。
  • 接合強度が強い。
    銀ろう付けの重要な特徴の1つに、「強度の強さ」があります。接合面積が小さい微小部品であっても、非常に強い接合強度を誇るため外れません。そのため、接点やセンサー部品などにも銀ろう付けが利用されることが多いです。また、融点も700℃前後と高いため、高温下で使用しても外れません。
  • 気密性(密閉度)が高い。
    こちらも重要な特徴の1つです。ろう接合は、隙間にろう材を溶かしこんで接合する溶接技術です。そのため、隙間にろう材が入り込むことで、内部の気密性(密閉度)が高く保たれます。液体や空気、また電波に至るまで、外部に漏らさないことが出来る技術です。
  • ステンレス、鉄、超硬(合金)、アルミにも対応。
    上記の金属にもおいても、銀ろう付けで溶接することが可能です。但しアルミに限り、「アルミろう」というアルミ専用のろう材を使用して溶接します。
  • 窒化アルミニウム、ジルコニア、アルミナなどのセラミックと銅や超硬金属を接合出来る。
    佐藤製作所では、多様な金属高機能材において接合実績がございます。異種金属の接合も可能です。形状や用途によって接合方法が分かれますので、適した手法を提案致します。難易度が高い案件で技術力とノウハウが必要です。
  • 異種金属を溶接(接合)出来る。
    銀ろう付けは、真鍮・銅の他に、ステンレスや鉄・超硬(合金)などの金属にも利用可能です。そのため、真鍮と銅は勿論、超硬(合金)とステンレス、真鍮とステンレスなどの異種金属の溶接が可能です。
  • 母材を溶かさない。
    銀ろう付けは、母材を溶かさず、加工形状を保ちます。その為、外観に歪みや変形がほとんど起きません。形状や内部構造が重要な製品には有効です。エッジや角も綺麗に保ちます。
  • 微小部品の溶接が出来る。
    4.の「母材を溶かさない」という特徴によって、微小部品でも綺麗に溶接することが可能です。微小部品になるほど、高い技術力が必要になります。難易度が高い案件で技術力とノウハウが必要です。

佐藤製作所は銀ろう付けをはじめとした、ろう付けはんだ付け溶接においてノウハウを持つ会社です。
銀ろう付けやはんだ付けのものづくり体験教室ワークショップや勉強会を開催し、技術の普及活動も行っております。
また、用途に合わせて佐藤製作所が選定した最適なろう材やはんだ材、フラックスの個別販売もしております、ろう付けや修理でお悩みの方はご相談ください。

製品一例

  • パワーデバイス向け高性能ヒートシンク
    当社オリジナルの超高性能産業用パワーデバイス向けヒートシンクの製造。購入したヒートシンクの追加工や修理、改造も行えます。納める筐体のメカ設計や機械設計も対応可能。
  • 無線通信用の製品(電波を扱うため、気密性が重要)
    導波管、テーパー管、ホーンアンテナ、バンドパスフィルター、給電管、分配器、結合器、コイル、エルボ、中心導体、トランジューサー、放電管、など
  • 測定機器関連の製品(主にセンサーの接点部。SUSに超硬(合金)をろう付けする場合が多い)
    接点端子、先端軸、接点軸、マイクロメータ、など
  • 医療機器関連の製品(主にステンレスの精密な部材を溶接する製品が多い。真鍮もあります。)
    各種医療機器部品、内科向け器具、外科向け器具、特注品、オーダーメイド、など
  • 研究機関や大学向けの製品(主に真鍮・銅やステンレスの溶接
    特注品、オーダーメイド品、など
  • 美術・工芸関連の製品(主に真鍮・銅の溶接
    特注品、オーダーメイド品、など
  • 修理品(主に真鍮の溶接
    使用部品の接合、修復、複製、など
  • その他(主に真鍮・銅の溶接 銀ろう付け)
    産業用抵抗器、電流シャント、各種産業用機械に使用されるろう付け部品、電力プラント向け配管、など

はんだ付けの特徴(ガス溶接)

  • 真鍮(銅)を溶接出来る。
    こちらもポピュラーな用途として、銅合金(真鍮、銅)を溶接することが出来ます。
  • 気密性(密閉度)が高い。
    こちらも重要な特徴の1つです。はんだ付けも、隙間にろう材を溶かしこんで接合する溶接技術です。そのため、隙間にろう材が入り込むことで、内部の気密性(密閉度)が高く保たれます。液体や空気、また電波に至るまで、外部に漏らさないことが出来ます。
  • 銀ろう付けよりもコストが安い。
    溶接材の値段が安く、また溶接時の工数が銀ろう付けよりも短縮されるため(融点が低いことが理由)、銀ろう付けよりもコストを抑えることが可能です。はんだ付けにする際に、ご検討頂きたいポイントが①強度をそこまで必要としない②耐熱性をそこまで必要としない、の2点です。この2点をクリアする場合は、はんだ付けのご提案をさせて頂いております。
  • アルミと銅を溶接(接合)することが出来る。
    異種金属であるアルミと銅や、アルミとステンレス等を溶接可能です。電気溶接では困難なケースで力を発揮します。難易度が高い案件で技術力とノウハウが必要です。
  • 窒化アルミ、アルミナ、ジルコニア、などのセラミックとアルミ、銅、ステンレスを溶接(接合)出来る。
    上記と同様に、セラミックと異種金属の接合も可能です。接合方法は複数あるので、ご要望を伺い、ベストな手法を提案致します。難易度が高い案件で技術力とノウハウが必要です。
  • 筐体(箱型のケース)の溶接に適している。
    真鍮や銅、鉄などの箱を溶接で加工する際に、はんだ付けは適しています。2で示した、気密性(密閉性)が高く保たれる為、そのような用途で使用する製品には相性が良いです。融点が低いため、銀ろう付けよりもはんだ付けの方が筐体の溶接には適しています。
  • 薄板の溶接に強い。
    はんだ付けの融点が約250℃前後なので、銀ろう付けに比べて母材に与える熱影響が減ります。そのため、熱影響によって歪みやすい薄板の溶接(板の厚みが0.3~0.5mm)は、はんだ付けが適しております。