佐藤製作所のとりくみ(女性活躍推進大賞など)

佐藤製作所は女性活躍のとりくみが東京都から認められ、2022年1月21日に令和3年度「東京都女性活躍推進大賞」において【大賞】を受賞しました。 その事例を下記①「女性活躍の推進」に記載します。

 創業66年目、社員15名程のどこにでもあるような中小企業、町工場である佐藤製作所のとりくみ事例です。金属加工の仕事と並行して、下記のようなとりくみを社員一丸となって行っております。日常業務と並行しながら、新しい取り組みにチャレンジするのは非常に大変なことですが、皆前向きに取り組んでいます、ありがたいです。同じ境遇の会社があまりやっていないような事をピックアップして一部公開致します。もし共感して頂き、一緒に何か出来る事があれば是非お声掛けください。

 僕が考える、取り組みに必要な理念は、「若手の人間的成長」「地域や街との関わり」「会社環境の改善」「お客様が喜んでくれること」「子供や学生への教育」「社内コミュニケーション」です。どれかが無いと始めません。また、必要以上に会社や社員に負担がかかるとりくみも行いません。バランスを考え、少し負荷がかかるがギリギリいけそうかどうか、そして佐藤製作所がやるべきことか、適した人材がいるか、などを総合的に判断して決断しています。

 目次に書かれているとりくみ例で、最初からうまくいったことは1つもありません。失敗を繰り返し、大変な事の方が多く、途中で諦めかけた事も多々ありますが、時間をかけて何とか形になったものばかりです。ほぼ全てのとりくみは、佐藤製作所の若手社員が頑張って立ち上げたものです。まだまだ未完ですが、若手社員の活躍がなければどれも失敗に終わっていたでしょう。新人でも色々なことにチャレンジできる環境づくりを行い、それをしっかりサポートし、これからもメインである金属加工の仕事と並行しながら、会社にとって、社会にとって意義のある事であれば、どんどん新しいとりくみにチャレンジしていきたいと思います。

 今までのとりくみ経緯などは三代目日記でも紹介しています。

とりくみ内容はSNSでも更新中

女性活躍の推進(令和3年度「東京都女性活躍推進大賞」大賞を受賞)

新卒女性採用を積極的に行い、新しい仕事や価値を次々生み出し全員が活躍している

【動画】テレビ朝日「女性ロウ付け職人」の特集

 佐藤製作所は15名程の小さな金属加工会社ですが、20代の若い女性が多く、その全員が様々な役割で活躍しています。その仕事内容例を挙げると

・広報誌「銀ロウたより」の製作、発行による新規顧客獲得、既存顧客との親密な関係構築(下記目次③に詳細記載あり)
・「銀ロウ付け体験教室」の企画出し、ロウ付け技術講師
・女性個人の新規顧客ターゲット発掘
・器用さを活かした精密な銀ロウ付け溶接業務
・「ロウ付けインターンシップ」内容企画、プログラム作成、学生教育担当
・BtoC向け「金属品の修理」新規事業立ち上げ
・会社や業務内容PRの為のSNS活用
・ベテランを含む社内会議の取りまとめ、リーダー
・丁寧な梱包発送対応による顧客満足度アップ
・完璧な納期管理による受注増加

 などなど、上記以外にも沢山あって書ききれません。単純に社内も明るくなりますしコミュニケーションも増えます。それと助け合う文化を作りやすくもなります。皆がサポートしてくれますので。

 金属加工の工場は男性、経験者メインというイメージがあり、そういった会社が多いのが実態ですが、弊社で活躍してくれている女性スタッフを見ると、今までの常識は的外れではないか?と思わざるを得ません。女性スタッフに助けられている場面も非常に多く、工場には女性の方が適している業務も数多くあります。勿論、たまたま弊社に素晴らしい社員が入ってくれたという運の要素もあると思いますが、視点を広げれば可能性はさらに広がりそうだなという期待感があります。

 次の課題は、女性スタッフが増えたことで、女性が居心地の良い環境づくりに力を入れていく必要があるということだと思います。佐藤製作所も最近まで男性主体、男性でないとダメだという環境でしたので、まだまだ女性が働きやすい環境にはなっていないと考えています。しかし、男性主体の会社だったのですが、今は当時からいるベテランの方々も女性スタッフと共に働く事に何も苦言を呈しなくなりました。むしろ笑顔が増え、会社としては全体の士気が上がったように感じます。そう会社が良い方向に変化した理由は、女性スタッフ自身の仕事に対する姿勢や態度、頑張りを見て皆の心が動いたのではないか、と思っています。

 これからも佐藤製作所は、男性女性にこだわることなく、佐藤製作所に合う考えや人間性を持っている仲間を増やし、力を合わせて皆で一緒に素敵な会社を作っていけるような場所にしたいと思います。会社の成長や永続には、様々な良い所をもった社員皆が力を合わせて、同じ方向を向いて仕事をしていくことでしか成しえないと考えています。

銀ロウ付け体験教室(外部講習会)

佐藤製作所だけが行える、希少価値の高いオンリーワンの体験教室

【動画①】小学生向け金属加工体験教室が東京都から取材されました

【動画②】銀ロウ付け体験ワークショップの紹介動画

 こちらは2021年からスタートしたとりくみです。佐藤製作所は金属加工を行う会社です。その中でも金属の「銀ロウ付け溶接」という手作業で行う職人技術が最大の強みです。その技術を体験してもらう「銀ロウ付け体験教室」という事業を2021年からはじめました。銀ロウ付け溶接を行う会社や若手職人が日本に少なく、このままでは継承の危機にある状況下で、佐藤製作所は若手の銀ロウ付け職人が多くいる為やる意義があると思い始めました。技術や仕事の普及、ロウ付けの認知度向上にも繋がると思ったからです。また、インターンシップや新卒採用で、高専、各大学に出向いて会社紹介の説明をすると、興味を持って下さる学生が今まで多くいたことも、この事業を始めるきっかけの一つです。

 立ち上げは若い2人のスタッフが主体となって、会社全体を巻き込んで立ち上げてくれたプロジェクトで、これまで50名以上の老若男女の方々が参加してくださいました。想定していなかったことは、女性の参加者が多いということです。新しいことにチャレンジすると、苦労も多いですが想定していなかった新しい発見も沢山あるので、会社としても人としても成長する機会が多いなと感じています。

 「ロウ付けのプロ職人が技術をマンツーマンで教える」ということがこの講習の最大の売りで、同じような講座は日本では他に無いと思います。こちらの事業においても、女性スタッフは大活躍しております。女性の参加者が多い為、ベテラン男性職人よりも歳が近い女性スタッフに教えて頂いた方がお客様の安心感があるようです。また、「人に教える」ということは自身のレベルアップに最も適した方法なので、そういった面でもこちらの事業の価値は高いと考えています。

体験教室事業を立ち上げた若手社員の活躍が認められ、東京都が行う事業紹介の冊子に弊社が掲載されました。

てづくり社外報「銀ろうたより」の定期配布

紙で、てづくりで、約1500枚をみんなで封入、配送

 こちらは2020年からスタートしたとりくみです。なんと高専のデザイン学科を卒業した2020年入社の女性若手社員がほとんど1人で全てを作っている社外報です。自分のアイデアで内容や校正を全て考えて、illustratorやPhotoshopでデザインして一人で作り上げて配布しております。お客様からは嬉しいご反響を頂くことも多々あり、本当に感謝致します。もちろん、担当してくれている女性社員に一番感謝しております。おたよりバックナンバーはこちら

 そもそもこちらは、今までお世話になっているが中々会えない方々に対して、佐藤製作所のことや感謝の気持ちを伝える為に始めました。メルマガやインターネットをあえて使わずに、完全にアナログで、お手元に届くような方法を考え、この形でスタートすることになりました。配布先の選定基準はありません、もちろんお客様に限定していません。会ったことがあるかどうか、それくらいの感じです。なので出来るだけ沢山の方々に楽しんでもらえたら嬉しいなと思っています。

 実は毎号発送する際には、1500通程のおたよりと封筒を女性スタッフ総出で手作業で封入し、1500通を郵便局にそのまま持ち込んで郵送しております。いつも大荷物で駆け込むため、郵便局の方々にはさすがに顔を覚えられてしまい、苦笑い。そこまでしてでも、紙での郵送にこだわっている理由は、見てもらえる確率が高いことと、相手に気持ちや想いが伝わるからです。一生懸命社員が手作りしているのが分かっているからこそ、見てもらいたいと思ってしまいます。本当に毎号、真剣に内容を考え、頑張って作っていますので皆様これからもどうぞよろしくお願いいたします。

 また、このおたよりも最初は社内で賛同を得られなく、立ち上げはその女性社員と私の2名でひっそりと始めたのですが、配布を始めるとお客様からのご感想を多くいただけたり、お仕事の相談をいただけたり、色々な反応があり、会社にとっても良い影響が出るようになり、その後踏ん張って続けていった結果今では全員が次号を楽しみにするようになり、おたよりの作成や配送も皆が積極的に助けてくれるようになりました。女性社員の頑張りと、お客様からのご反響が、弊社の社員の心を動かしたのだと思います。

創刊号2020年9月
最新号2021年10月

1週間ロウ付けインターンシップ

「日本で唯一」のインターンシップ

【動画】参加してくれた女子美大生が素敵なインターンシップ紹介動画を作ってくれました!

 こちらも銀ロウ付けを行っている佐藤製作所ならではのインターンシップです。普段知る機会のない「銀ロウ付け」という技術が、一体どのような技術なのか?を体験できる内容となっています。講義の時間をほとんど無くし、溶接体験の時間を多くとっています。また協力会社様のサポートもあり、他社工場の見学などもカリキュラムに入れております。

 インターンシップを始めたのは2015年からで、有難いことに毎年沢山のご応募があり、これまでで30名程の男女学生を受け入れております。最初は工業系の学校からしか来ないだろうと考えていたのですが、年月を重ねるたびに毎年新たな発見があり、毎年改善を重ね、今では様々な学校から、男女関係なく沢山の学生からご応募を頂くようになりました。

 佐藤製作所のインターンシップの特徴の一つは、「インターンシップを経験した若手が担当者をしている」という事かと思います。ベテランやインターンシップ未経験者は余り口を出さないようにし、インターンシップを体験して入社してくれた若手の意見を最重要と考えています。なのでベテランが口を出したくなってもそこは我慢してもらっています。結果的に、毎年この方法で大きな失敗なく出来るようになってきました。やはり、当事者の意見や考えは重要で、年齢や経験年数は余り関係ないなと感じます。

 全てのとりくみに共通しますが、インターンシップも最初の立ち上げが最も厳しかったです。しかし、それでも毎年前向きに関わって何とか形にしてくれる若手社員には感謝の気持で一杯です。参加する学生からも、歳が近いので話やすい、楽しい、というような意見が良く出ます。経営層やベテラン目線でなく、圧倒的に学生目線に立ってインターンシップの内容やカリキュラムを考えることが大切かと思います。

 また、インターンシップは採用のミスマッチを減らす為に非常に重要だと僕は考えます。インターネットやSNSに出てくる会社の表面にあるいい部分だけを見て自分の人生を決めるのは危険だと僕は思います。インターンシップは、その会社のありのままの姿を自分の目で見ることが出来ますし、インターネットでは感じることが出来ない重要な部分である「会社の空気感」が分かることが一番大きいと思います。それを感じてもらい、結果気に入ってくれて入社となればこれ以上の嬉しいことはないですし、採用後の早期離職などの問題を防げると思います。既に社員とある程度コミュニケーションを取れていることも入社時のストレスを緩和できる要素になると思います。

 僕は、採用においては絶対に「こんなはずじゃなかった」というミスマッチを防ぎたいと思って採用活動をしています。なので、会社のダメなところをまず積極的に伝え、かつ僕ではなく実際に働いている社員から会社に対しての質問を沢山した方がいい、といつもアドバイスしています。社員に対しても正直に言ってくれ、決して話を盛らないように、と言っています。それが結局は長い付き合いに繋がると思っているからです。

「つくる」から「なおす」仕事にチャレンジ

人の想い出や気持ちが詰まった大切な金属品を「修理」する仕事

 佐藤製作所は、金属加工を受託製造する会社です。それは今も変わりません。その中で他社と比較した時の特徴は「銀ロウ付け」という特殊な金属溶接技術があることと、手作業による職人技術に特化している、という2点です。その特徴を活かした新しい仕事が「修理」です。また、金属加工などのモノづくり仕事に関わっている方々はご理解頂けるかと思うのですが、モノは「つくる」よりも「なおす」ことの方が難しい場合が多いのです。つまり、高い技術力と、広い知識と、創造力の全てが無いと、良い修理仕事は出来ないのです。

 さらに、修理の業務は数件対応して気付いたのですが、「お客様の喜びが他の仕事よりも圧倒的に強い」という素敵な、社会的に意義のある仕事だと強く思いました。これまで佐藤製作所はBtoBといわれる、主にメーカーや企業相手に仕事をする業務でしたので、お客様の顔が見づらく、作った品で喜ばれることなどは余りありませんでした。しかしこの仕事は、お客様から直接感謝の気持を頂けたり、お菓子や頂きものをして下さったり、相手との繋がりが非常に強い仕事です。そういった仕事なので、対応するスタッフも修理した職人も、今までにない満足感や達成感を得られることがあります。
 
 この2点に目を付け、佐藤製作所がやるべき重要な仕事の一つではないかと考え、2021年から若手女性社員と協力してこの事業を立ち上げました。この事業も例外なく、最初は社内から苦言を呈されました。そんな仕事受けるな、俺はやらない、というような声もあったのですが、女性社員の頑張りやお客様からの感謝の気持によって、今では全員が大切な仕事の一つだと認識してくれるようになりました。BtoCの修理の窓口対応は大変な業務ですが、こちらも女性社員が一生懸命頑張って対応してくれています、その成果がGoogleの口コミに多数ございますので是非見ていただければ幸いです。

 この修理業務のPR活動の為にInstagramやTwitterの運用を女性社員が行っております。こちらも素敵ですので宜しければ一度ご覧いただければと思います。

 

採用は「新卒のみ」に限定

新卒採用にこだわる佐藤製作所の求人

 佐藤製作所は2015年から新卒採用をはじめ、これまで7名の新人を採用しております。2022年4月からも1名新卒で入社が決まっており、合計で8名の学生が佐藤製作所を選んでくれていることになります。本当に感謝の気持ちしかありません。

 驚くことに、全員入社して半年もたつと、冗談抜きで戦力として頼もしい仲間になります。また、これも有難いことに入社後の早期離職等は今まで一度もありません。応募数についても有難いことに年々増加しているのですが、会社の受け入れられるキャパが小さいもので、大変心苦しい結果になってしまうこともあります。そこについては、改善を考えております。なぜ佐藤製作所に入ったの?というご質問を頂くことも多いのですが、その答えは私ではなく若手社員が持っている為、ぜひ直接聞いてみてください。正直に悪い所も答えてくれると思います。

 佐藤製作所が新卒採用を始めたきっかけは、銀ロウ付けの技術継承を本気で行う為です。ポイントは、小手先の技術継承ではなく、モノづくりの心と佐藤製作所の文化、仕事に対する姿勢などを受け継いだ、人としても一流のプロ職人を抱える会社にしたいという強い意志を持って採用活動をしているということです。

 中途半端にやるのではなく、真っ新な状態から時間をかけてゆっくり共に学び、会社の文化や考えも共有し、人としても自立し、周りに感謝の気持を配れる人たちと長く一緒に仕事がしたい、という考えで採用を行っています。現時点で100点満点、想定通りということは全くありませんが、少なくとも間違った方向には行っていないことは確かだと感じています。中途採用を否定する気持ちは全くありません。しかし、僕は新卒採用に拘りたかった。中途採用で辛い思いを沢山経験したこともどこか心に残っているのかもしれません。

 今後中途採用を始める可能性もあるかもしれませんが、暫くは無いと思っています。それは、若手社員が、次に入る若手社員を教えていく、という文化が生まれていて、それがとても素敵で会社の成長や若手の成長、活気に繋がっていると強く実感しているからです。もちろん、いい事ばかりではありません。新しい事を始めれば必ず新しい課題や悩みはセットなので、それも楽しみながらひとまず暫くは新卒採用に拘って、素敵な仲間を増やしていきたいと思っています。仕事に対しては厳しい所も多々あります、いい所ばかりでは当然ありません、地味な作業も沢山あります。それでも興味を持って下さる方がいれば是非ご連絡ください。

「中小企業に特化した」若手人材採用・インターンシップコンサルティング

ゼロから立ち上げた新卒採用・インターンシップ・女性活躍推進・若手社員定着の組織づくり、の実体験に基づいたプロセスや考え方、失敗事例などを共有

 「中小企業に特化した」若手人材の採用などのサポートサービスを立ち上げました。 

 前述した通り、佐藤製作所が新しく立ち上げる取り組みは全て「佐藤製作所がやる必要があるか」「佐藤製作所だだから出来ることか」「佐藤製作所でなければ出来ないことか」ということを事前に深く考えた末に実行しています。なぜなら、そこに自分達で自信を持てないと良い取り組みにならないと思うからです。さらに言えば、他の素晴らしい企業達にすぐに負けてしまう事が分かっているからです。

 この「中小企業に特化した」人材コンサルティングは、これまで佐藤製作所が行ってきたプロセスや実体験がベースにあるサービスで、それは佐藤製作所にしかない独自のものだと考えています。なので、同じような規模、同じような境遇の会社で、困っている会社がある場合、少しでも会社が良くなるような手伝いが出来るのではないかと思い始めました。

 金属加工においても「困っている人を助ける」という本質は同じであると考えています。仕事の本質は「困っている人を助ける」ということだと思っているので、我々のノウハウや経験でそれを少しでも達成出来れば、社会的な意義があるのではないかと思いました。まだ手探りにはなりますが、真剣にサポート出来ればと考えており、少しでもそれで会社が良くなれば非常に嬉しいです。

 ただこの事業のポイントは、ご相談頂いた方自身が、自ら考え行動しなければ成果が出ない事だと考えています。あくまでそのきっかけやヒントを少しでも弊社が提供出来れば、という内容になります。その点だけ最初にきちんと摺り合わせを行い、お互いの認識が合ったうえで、協力させて頂ければよいなと思います。まずはお問い合わせフォームよりご相談下さい。

※現在、日刊工業新聞様に掲載頂いた反響が非常に多く、多くのご相談を頂いております。誠にありがとうございます。お返事が遅くなることがございますが必ず返信致しますので少々お時間をいただけると幸いです。よろしくお願いいたします。