ロウ付け基礎知識

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銀ロウ付け・アルミロウ付け・セラミックロウ付け・真空ロウ付け

ロウ付けとは(ロウの原理)

ロウ付けは英語で「Brazing」、はんだ付けは英語で「Soldering」と表記される。

AWS(American Welding Society:アメリカ溶接協会)の定義によれば、

液相線温度が450℃以上で母材の固相線温度よりも低い充填用金属(以下、ロウ材という)を用いて、金属を接合させる一群の溶接方法であり、上記のロウ材は近接した接合面間に毛管作用によって行き渡る。

となっている。

難しいので弊社独自の簡単な解説をすると、ロウ付けは木工用ボンドのようなものであり、接合したい2つ以上の部品を「ロウ材」というボンドで固めて接着するようなイメージである。つまり、部品自体は溶かさず(厳密に言えば境界面で合金が出来ているが)隙間にロウ材を染み込ませ、隙間を完全に埋めて固めるという接合方法である。ロウ付けは次の3つの条件を満たすことが必要である。

  1. 母材を溶かさないで接合されること
  2. ロウ材の液相線温度が450℃を超えていること
  3. ロウ材は、母材表面を濡らし、接合面間へ毛管作用によって浸透すること

この定義において「450℃以上」とあるところを「450℃以下」と変更すれば、はんだ付けの定義として通用することになる。すなわちロウ付けもはんだ付けも基本的には同じもので唯一使用するロウ材の液相線温度が異なるだけである。

ロウ付けとフラックスの化学的理論

溶融したロウ材が、フラックスの助けにより母材金属の酸化物を還元し、相互の金属原子同士が近づくと、母材金属は溶融していないのにも関わらず、ロウ材は母材の結晶格子の中へ拡散して行き、両金属間に結合が行われる。

溶接における「濡れ」とは

ロウ付けは溶けたロウ材で母材表面がぬれることが必要条件である。「濡れ」とは、金属(必ずしも金属とは限らない)の表面に液体が薄く広がっている現象または状態をいう。良好なロウ付けが実現されるためには母材表面をロウ材で如何によくぬらすかというとが鍵となる。

上手な銀ロウ付け(アルミロウ付け)方法とは

適切な量と絶妙なタイミングでロウ材を落とすことは大前提とし、母材と使用条件に適したロウ材を選定すると共に(様々な形状、材質のロウ材がある)、母材表面の酸化物を上手く除去し、ぬれを助けるフラックスの選定及び前処理が重要な要因となる。弊社の強みはここにあり、様々な材質・形状・用途に沿って最適なロウ付け接合が出来るノウハウを各自が所持していることである。

最近ではこれまで培ってきた金属のロウ付け技術を応用して、セラミックどうしのロウ付けや、セラミックと金属のロウ付け、パーマロイなどの高機能材を用いたロウ付け製品の加工に挑戦している。上記にあるように、ロウ付けにはこれといって決まった最適な方法が無いことが特徴で、特に多品種小ロットを手掛ける弊社においてはその都度製品に合った最適な手法を考えてロウ付けする為、多くの経験と知識が必要不可欠となる。

またこれが高付加価値ロウ付け製品には欠かせないノウハウとなっている。その為、弊社では一朝一夕で加工できるレベルのマニュアルなどは無く、時間をかけて若手を教育していくことが一番の近道であると考えている。

ロウ付け製品の検査・測定・品質管理について

ロウ付け製品の検査の種類としては「引張強度検査、気密性検査、外観検査、非破壊検査」などがあるが、比較的高額な費用が発生してしまうものが多いという特徴がある。最も低コストでかつ一般的に行われている検査が「外観目視検査」で、主に検査員の主観によるピンホールやクラックの目視確認となっている。しかし、強度や気密性を数値で測定することは出来ない。

次の段階で行う検査が、「水没によるエア漏れ検査」(気密試験・リーク試験・耐圧試験などの呼び名がある)である。こちらは製品ごとに穴を塞ぐ為の治工具が必要となるので別途費用が発生する。しかしロウ付けによる致命的なピンホールや貫通穴を検査することが出来るので費用対効果の高い検査となっており、不良出荷が激減する為、弊社はここまでご依頼頂く事が多い。製品の用途によっては、大気でのリーク試験でなく分子径の微小なヘリウムガスによるリーク試験検査もあるが、こちらは専門の試験装置+治具が必要になる為かなり高額になる。

最後の段階が非常に高額なコストとリードタイムが発生してしまう「引張強度検査」「非破壊内部検査(CTスキャン)」の2つ。これらについては、研究開発案件や、失敗が許されない非常に品質要求レベルの高い製品の試作段階で行う事が多い。実際に弊社でもこれらの検査結果を頂いた実績が多くあるが、全てお客様内若しくは検査機関に依頼して行って頂いている。しかし検査結果としては最高レベルのデータとなっており、問題の発見や改善点などの早期発見には非常に有益なものとなっている。具体的に言えば、引張強度試験では強度が数値で解析され、形状や材質によって強度の良し悪しが明確になる。非破壊内部検査では、目視では確認することが出来ないロウ付け内部のピンホールやクラックをX線でスキャンすることが出来、こちらも形状や材質による内部品質の良し悪しが明確になる。

ロウ付けの気密性・耐圧性について

弊社の加工実績では、MAX25気圧(2.5MPa)までの耐圧試験をクリアしている。こちらのデータは航空宇宙製品の測定を行う試験場で行った耐圧試験実績データとなっている。因みに弊社内でもリーク試験を行う事が可能で、その場合は2気圧(0.2MPa)までの水没試験になる。

現状継続して納品させて頂いている医療機器などは弊社にて全数リーク試験を行い、出荷検査している。直近では宇宙で使用するアルミ製のヒートシンクを製作したが、その際の耐圧基準が25気圧で、弊社のアルミロウ付けでその基準をクリアした。ロウ付けは、空気・水・電波などの漏れには非常に強い接合である。

ロウ付けの種類(バーナーや真空炉、高周波加熱など)

  1. バーナーの火を利用した、大気中で手作業で行うロウ付け
  2. 真空炉を使用した、炉中真空ロウ付け
  3. 大気炉を使用した、炉中ロウ付け

それぞれにメリットとデメリットがあり、佐藤製作所が得意なのはどのロウ付けかを踏まえて説明する。

バーナーの火を利用した、大気中で手作業で行うロウ付け(弊社で対応可能)

⇒こちらが現在弊社で最も強みとしているロウ付け手法である。完全に手作業で行うロウ付けの為、多品種小ロット向きで、1個からの短納期品に特に強みを持つ。

また目で見て作業する為、複雑な形状や、1製品の中で複数個所のロウ付けをする際に強く、良し悪しが即時判断出来るためその場ですぐ修正が効く点もメリットである。弊社の得意とする、極小・極細・極薄などの金属部品のロウ付けも手作業で行うことで具現化が可能となる。

デメリットとしては手作業の為、繰り返し量産製品には不向きで、かつ量産による大幅なコストダウンも難しい。また、個人の技量に品質が依存する為、製品の出来が人によってばらつくこともデメリットであり、見た目の良し悪しが明確に分かれてしまう。しかし佐藤製作所ではこのデメリットの部分に付加価値を設定している為、個人の技量を高める事・若手の採用育成・品質の一定化を同時進行で力を入れて行っている。(三代目日記を参照)

真空炉を使用した、炉中真空ロウ付け(条件次第で弊社で対応可能)

⇒こちらは大気中ではロウ付けが出来ない種類の金属やセラミックをロウ付けする為に使用する手法で、名前の通り炉中を真空にすることで酸化を防ぎロウ付けを行う。一般的には、セラミックのロウ付けやチタンなどをロウ付けすることが出来る設備で、さらに大気中でもロウ付けは出来るが酸化することがNGな製品等は真空炉でロウ付けを行う事もある。メリットが多いように思えるが、デメリットとしてはロウ付けの難易度が高く品質を安定化させる事が難しい、真空炉にマッチする最適なロウ材が市場にあまり出回っていない、ロウ付けコストが高い、小ロット短納期対応が難しい、などが考えられる。

また真空炉にも様々な種類があり、真空炉があればどんなものでもロウ付け出来るという訳では全くない。ロウ付け対象物の大きさ制限や、小ロット向き量産向き、真空度のレベル、などの条件があり、ロウ付けを行う製品によって最適な真空炉を選定するところから始まる。

弊社は現時点では多品種小ロットの高精度ロウ付けを強みとしている為、小型の小ロット向き真空炉を有しているが、真空度がやや低めな為アルゴンガスを充填させてロウ付けを行うなど日々研究を重ねている。ジルコニアと鋼材のロウ付けや、アルミナのロウ付け、ステンレスの真空ロウ付けなどの実績を少しずつ出している。

大気炉を使用した、炉中ロウ付け(弊社では対応不可)

⇒こちらは主に継続する量産品(月産数万~数十万)向けに行う手法で、大型の設備を所持している工場でないと対応することが出来ない。決まっている製品を、決まっている治具にロウ材と共にセットし、炉に入れ、後は蓋をして自動で加熱しながらベルトコンベアで流して行う手法だ。量産ということで自動車関連のロウ付け部品などで利用されることが多い。

メリットは量産対応が可能なこと、数量増に伴い大幅なコストダウンが見込めるということである。デメリットとしては、小ロット対応が不可なこと、数量が少ないと単価が跳ね上がること、一度セットして炉に入れると出てくるまで製品の良し悪しが見えない事、やり方が決まってしまうと価格競争になること、複雑な形状や精密なロウ付けが出来ない、などであろう。弊社では大気炉を利用したロウ付け案件は対応が出来ないのでお断りさせて頂いている。

ロウ材の種類

ロウ材には様々な種類があり、展示会などで良く質問を頂く為、一般的なものを紹介する。そもそもロウ付けというのは、接着剤となる「ロウ材」(棒状の合金)を熱で溶かして、接合する金属同士の隙間に溶かし込んで冷却して固定するという接合方法である。良く使われる「銀ロウ」という言葉は、あくまで接着剤である「ロウ材」の中の1種類の事を指しており、沢山あるロウ材の中で最も汎用性が高く、多く利用されている。その為、「銀ロウ付け」という言葉が=ロウ付けと認識されているケースが多い。因みに銀ロウ材の種類だけでも、30種類~存在している。弊社でもロウ付け仕事の8割以上は「銀ロウ付け」で、残りは「アルミロウ付け」「銅ロウ付け」となっている。他にも「黄銅ロウ」「金ロウ」などの種類がある。また「ロウ材」は数種類の金属の合金である為、その含有率の違いによって「銀ロウ」の中にも様々な種類のものがある。用途や目的によって最適なロウ材を選定出来る事も、弊社の強みの一つである。

銀ロウで接合出来る金属

上記でロウ材には様々な種類がある事を説明したが、最も汎用性が高く弊社でも一番依頼を頂いている「銀ロウ付け」で接合出来る金属の種類を明示する。銅、真鍮、ステンレス、鉄、タングステン、銀、超硬、ニッケルなどが主であり、異種金属同士の接合も出来る事が強みの一つである。しかし、異種金属の場合は熱膨張係数や熱伝導性、結晶構造の変化などを考慮してロウ付けを行う為難易度が上がり高度な技術が必要になる。因みにアルミの場合はアルミ同士のロウ付けになり、ロウ材も「アルミロウ」というものを使用して行う。弊社ではアルミと異種金属の接合も行っているが、こちらはより難易度が上がり熟練の経験と知識が必要になる。研究開発案件や航空宇宙関連、先端技術、スパコン関連などの分野で依頼を頂いている。

銀ロウ材の化学成分比率

弊社がメインで使用している「銀ロウ」材は、JIS規格で「BAg-7」という品番で、銀・銅・亜鉛・錫の合金である。その化学成分比率はAg56%、Cu22%、Zn17%、Sn5%となっており、この成分比率を変化させることで融点やコストや濡れ性が異なる銀ロウ材が多数存在する。お客様からJIS規格の品番を指定して頂ければ、弊社ではあらゆるロウ材でのロウ付けに対応することが出来る。弊社はロウ材の成分比率が細かく記載されたリストを所持している為、お問い合わせ頂ければそちらを開示し製品用途に最適なロウ材をコスト面を踏まえて提案することが出来る。因みに基本的に全てRoHS対応の材料を使用している為、カドミウム(Cd)が含まれたロウ材は弊社では使用していない。

ロウ付け・銀ロウの温度・融点・耐熱性

約700℃前後と考えて頂ければ大きく外れることはないと思われる。しかし上記10にあるように、ロウ付けの融点・耐熱性も使用するロウ材によって異なる為、都度使用するロウ材の情報を確認する必要がある。弊社がメインで使用する「BAg-7」は650℃~760℃となっており、ロウ付けする際に母材はそれ以上に加熱されることとなる。航空宇宙部品や精度要求の高い先端技術部品などは、母材の加熱による変形や組成変化等も踏まえてロウ材の選定から実際の作業段取りまでを緻密に計算する必要があり、弊社はその部分を得意としている。また、バーナーでの加熱は実作業中の温度を数値管理することは出来ないが、弊社も所持している真空炉であれば数値による温度制御が可能な為、必要以上に母材を加熱する事が無くなる。弊社では母材の加熱に敏感な製品の場合、真空炉で温度制御するロウ付けをお勧めしている。

アルミのロウ付け

アルミのロウ付けは、銅や真鍮を銀ロウ付けする作業と比較して、難易度が格段に上がる。そもそも誤解されやすいが、アルミは「銀ロウ付け」することができない。上記9、10に記載があるように母材がアルミの場合は、「アルミロウ」というロウ材を使用する。アルミロウで、ロウ付けを行う事が「アルミのロウ付け」ということになる。この辺りは誤解を招きやすいので、しっかりとした認識が必要となる。そしてアルミのロウ付けが高難度である理由は、「ロウ材の融点と、母材の融点が近いから」である。アルミのロウ材であるアルミロウの融点が580℃~605℃という狭い範囲となっており、かつ母材の融点が約660℃となっている。少しでも母材を過加熱すれば溶解してしまい、加熱が甘いとアルミロウの浸透が悪くなり不良品となる。この非常に狭い範囲の温度管理を行い、様々な形状に対応していかないといけない為、アルミの手作業でのロウ付けは非常に難易度が高く、ロウ付けを仕事としている職人でもうまくいかず失敗するケースが多い。しかし弊社は、アルミの手作業によるロウ付け技術を強みの一つとしており、多様なアルミロウ付け製品を手掛けており、同業のロウ付け会社からアルミのロウ付けだけ依頼を請け負う事もある。勿論、特定の人に依存してしまわないように技術継承も同時進行で行っている。また最適な材料の選定や、ロウ付けヵ所の加工形状提案なども行い、ロウ付け後は水没による耐圧試験(リーク検査)まで行い、検査証明書の提出までを一貫対応している。下記はんだ付けの欄にも記載するが、アルミのはんだ付けも難易度が高い。しかし弊社ではアルミのはんだ付け品についても対応しており、アルミと銅のはんだ付けなどの異種金属はんだ付けも行っている。主にヒートシンクやコールドプレート、放熱器、水冷器といった電子機器の放熱に利用される事が多い。最近ではアルミの数倍の放熱性を持つ銅製ヒートシンクの製造依頼が増えている。

ロウ付けの用途例

上記1などにあるように、ロウ付けは「母材を溶かさない」「隙間を埋める」「異種金属接合に強い」という特徴のある金属接合方法である(これ以外にもある)。この特徴を活かし様々な用途に利用されている。弊社実績を踏まえ、いくつか紹介させて頂く。

  1. 小さい部品(溶接だと溶けるから)
  2. 細いパイプ
  3. 薄い板
  4. 穴を塞ぐ
  5. 水や空気が漏れるとまずい品
  6. 球の接合
  7. 修理
  8. 上から蓋をする
  9. 2種類以上の金属部品接合
  10. 複数に重ねた板を固定する

・・・これらはほんの一例で、まだまだ沢山の用途がある。

セラミックのロウ付け

ロウ付けと溶接の違い

大きな違いは「母材を溶かさない」ということだろう。上記にも書かれているが、溶接に対するロウ付けのメリットを何点か説明する。①小さい・細い・薄い部品に強い ②面で接合する品に強い(内部にロウ材が浸透していく為) ③気密性が高い ④異種金属接合に強い ⑤穴や溝を埋められる ・・・こちらも一例である。逆にデメリットとして考えられる事は ①溶接に比べて強度がやや劣る ②作業コストが高い ③量産に不向き ④大物に不向き ・・・などで、大きなデメリットはやはりコストと量産性ではないかと思われる。簡単に言えば、精密部品の一品一様が得意なロウ付けに対し、量産品を低コストで対応出来るのが溶接であるというイメージだろう。勿論、溶接品も一品一様があるし、ロウ付けにも量産品が存在する為、あくまで一般的に見てのざっくりしたイメージである。また、銅や真鍮の接合は基本的に溶接でなく、銀ロウ付けで行っている為、ロウ付けの強みの一つは銅や真鍮を含む製品を接合出来ることが挙げられる。

ロウ付けに適している製品や形状

ロウ付けの特徴は「母材を溶かさない」「隙間を埋める」「異種金属接合に強い」などである。この特徴を活かして製造される製品としては、①ヒートシンク ②プローブ ③導波管 ④磁気シールドケース ⑤冷却パイプ ⑥放熱フィン ⑦電極 ⑧ヒートパイプ ⑨燗銅壺などが一例である。形状としては、ブロックに細いパイプを接合する品や、板を張り合わせて箱状にする品、棒やパイプの先端に球などを接合する品、などはロウ付けに適している一例だろう。

はんだ付けとの使い分け(はんだ付けよりメリットがある場面)

ロウ付けが利用されている製品例

ヒートシンク、ピトー管、熱配管、導波管、バンドパスフィルター、給電管、センサープローブ、セラミックヒーター、コイル、ブスバー、電極、水冷器、コールドプレート、放熱フィン、磁気シールドケース、HeatSink、固定接触子、ディッケル、ダウジング、燗銅壺、注射針、医療用ドリル、ヒートパイプ加工、など

ロウ付けの技能認定

良いロウ付けと悪いロウ付けの違い

ロウ付けにおける拡散現象とは

拡散とは、ロウ材の金属原子(はんだの場合はSn)が母材の結晶内部へ入り込み、両者の界面に新たに合金層(金属間化合物)を生成することである。

銀ロウ付け(アルミのロウ付け)とフラックス

フラックスはロウ付け対象の母材表面に形成されている「酸化膜」を除去するために重要な役割を担っている。この酸化膜が表面に残っている場合、うまくロウ材がまわらない(母材とロウ材の間で酸化膜が邪魔をする)ので不具合につながる。弊社は、フラックスの選定から、フラックスを塗布する際の前処理などにノウハウを持っていることで、精密なロウ付け製品でも高精度で加工することが可能となっている。

金属表面にできる酸化膜について

金属の表面は、少なくとも片側には隣接した原子をもたない活性な面となり、通常は空気中の酸素により酸化されたり、水蒸気を吸着して水の分子で覆われたりしている。この酸化膜をロー付け前にフラックスで除去しないと、ロウ材が母材とうまく付かないため、ピンホール(気泡)や不具合につながる。ロウ付け製品における不良の原因となる大部分が、この酸化膜によって起きている。

RoHS対応の銀ロウについて(カドミフリー・カドミウムを含まない銀ロウ)

ヨーロッパにおいてのWEEE,RoHS指令により2006年以降、指定有害物質の使用が禁止された。RoHS指定有害6物質はカドミウム、鉛、水銀、6価クロム、ポリ臭化ビフェニル、ポリ臭化ジフェニルエーテルである。弊社ではそれまでのカドミウムが含まれている銀ロウから、カドミウムの含まれていないRoHS対応した銀ロウ材に全て切り替えてロウ付けを行っている。

ロウ付け若手職人の不在・ロウ付け会社の廃業・跡継ぎ不在の理由

産業用機器・パワーデバイス冷却向け高性能ヒートシンクについて

弊社では、独自の技術とノウハウから、超高性能・超冷却性を持つ強制冷却ヒートシンクを開発・製造しています。詳細についてはお問い合わせください。また、既にご購入されているヒートシンクの追加工や改造、デバイス取付用の穴開け、ネジ切り、ファン取付、などの対応も可能です。ヒートシンクを取り付ける筐体や部品の機械設計・メカ設計は勿論、筐体の加工、製造までお手伝いすることが可能です。最近では、ラジエーターやコンプレッサーの追加工、修理、改造の依頼も多数いただいております。銅管、パイプの曲げや溶接、ロウ付けハンダ付け、気密検査まで一貫して対応することが出来ます。

はんだ付け・アルミのはんだ付け

はんだ付けとは(ガス溶接はんだ付けの原理)

AWS(American Welding Society:アメリカ溶接協会)の定義によれば、

液相線温度が450℃以上で母材の固相線温度よりも低い充填用金属(以下、ロウ材という)を用いて、金属を接合させる一群の溶接方法であり、上記のロウ材は近接した接合面間に毛管作用によって行き渡る。

となっている。

難しいので弊社独自の簡単な解説をすると、ロウ付けは木工用ボンドのようなものであり、接合したい2つ以上の部品を「ロウ材」というボンドで固めて接着するようなイメージである。つまり、部品自体は溶かさず(厳密に言えば境界面で合金が出来ているが)隙間にロウ材を染み込ませ、隙間を完全に埋めて固めるという接合方法である。ロウ付けは次の3つの条件を満たすことが必要である。

  1. 母材を溶かさないで接合されること
  2. ロウ材の液相線温度が450℃を超えていること
  3. ロウ材は、母材表面を濡らし、接合面間へ毛管作用によって浸透すること

この定義において「450℃以上」とあるところを「450℃以下」と変更すれば、はんだ付けの定義として通用することになる。すなわちロウ付けもはんだ付けも基本的には同じもので唯一使用するロウ材の液相線温度が異なるだけである。

鉛フリーのはんだ・有鉛のはんだ(RoHS対応について)

ヨーロッパにおいてのWEEE,RoHS指令により2006年以降、指定有害物質の使用が禁止された。RoHS指定有害6物質はカドミウム、鉛、水銀、6価クロム、ポリ臭化ビフェニル、ポリ臭化ジフェニルエーテルである。弊社ではそれまでの鉛が含まれているはんだから、鉛の含まれていないはんだ材に全て切り替えて半田付けを行っている。また加工が難しいとされているアルミのはんだ付けや、アルミと銅のはんだ付け等も社内で対応することが出来、ヒートシンクなどの軽くて放熱性が要求される製品の実績が数多くある。

鉛フリーはんだの加工特徴

鉛フリーはんだは、鉛が含まれている半田材(SnPb)よりも広がりが悪く、加工性が悪い(難しい)のでピンホールが出来やすい。また、光沢が少なく、良否判定がし辛い。さらに融点が高いためフラックスにも耐熱性が必要となる。しかし強度においてはSnPbよりも強く、クリープ特性も10倍以上優れる。弊社ではお客さまからのご指定がない限り、現在は鉛フリーのはんだを使用してはんだ付け加工している。

鉛の毒性

鉛が人体に吸収されると食欲不振、腹部不快感、便秘、腹痛、更に血中の鉛濃度が高いと乳幼児のIQ低下の要因になると言われている。

鉛フリーのはんだ材

代表的なものとして、Sn(錫)-Ag(銀)系、Sn-Bi(ビスマス)系、Sn-Zn(亜鉛)系がある。弊社では構造用鉛フリーはんだとしてSn-Ag系を採用している。

はんだ付けのフラックス

弊社でははんだのフラックスとして「塩化亜鉛」を使用している。

ピンホール(引け巣)とは

はんだ材の凝固過程において生じる、亀裂状の穴のこと。このピンホールにフラックスやメッキ液が残ってしまうと、その後腐食するために(不良の原因となる)十分な洗浄が必要となる。はんだ付け製品における不具合・不良の原因はピンホールによるものが多い。弊社ではピンホールが極力起きないよう、社内製造マニュアルに沿ってはんだ付けを行っている。銅や真鍮のはんだ付け依頼が多いが、最近ではアルミのはんだ付け、アルミと銅をはんだ付けした放熱器の製作、などアルミ関連のはんだ付け依頼も増加傾向にある。

はんだ付けの加熱方法

①はんだごて②アセチレンバーナーの2種類がある。温度条件としては230℃〜270℃の間で加熱する。バーナーでの加熱は温度制御がはんだごてに比べて難しいため、経験が必要となる。加熱しすぎてしまうとフラックスが炭化してしまい、はんだ付けすることができなくなってしまう。弊社ではアセチレンバーナー加熱によるはんだ付けを行っており、難易度の高い製品のはんだ付けがメインとなっている。特に異種金属のはんだ付けや、アルミのはんだ付け、アルミと銅のはんだ付け等の依頼が多い。

はんだ付けの方法

はんだ付けの作業手順は

  1. 接合する金属表面の異物を取り除く
  2. 最適接合温度に加熱する フラックスの加減が重要となる
  3. はんだを接合面に適量かつ適切なタイミングで与える タイミングを間違うと失敗してしまう

上記3点、様々な材質・形状・用途によって都度最適な手法を考えて行う事が重要で、弊社ではこれといって決まった手法で繰り返し行うような業務が少ない。なので多くの経験や知識が必要とされる仕事となっている。

はんだ付けの外観の確認基準

  1. はんだがよく流れ、長く裾を引いている
  2. はんだの肉厚が薄く(余分に盛っていない)、接合している素材のベースが想像できる。
  3. ピンホールがない

はんだやロウ付けの外観においては、確認者の主観によって左右される事が多く、問題が起こりやすくなっている。その為、弊社では事前に出荷基準をお客様と相談し、それに沿う形で検査証明書を添付して納品するよう徹底している。

はんだ付けにおけるフラックスの用途

  1. 金属の表面や溶けたはんだ表面の酸化膜や汚れを科学的に除去する表面洗浄作用
  2. はんだの表面張力を低下させねばりを弱くしてはんだの濡れ(流れ)を良くする
  3. バーナーで火を当てている間金属の表面を覆い金属の再酸化を防ぐ

ロウ付けとの使い分け(ロウ付けよりメリットがある場面)

はんだ付けに適している製品や形状

はんだ付けが利用されている製品例

アルミのはんだ付けが難しい理由

半田ゴテとバーナーの違い

短納期・少ロットでも対応致します。お気軽にお問い合わせください。

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