佐藤製作所の男子たち

まず近況報告。以前にも増して、これまでお世話になってきた周りの方々とお別れをする場面が増えていることを強くかんじる。
そして、これからもその流れはさらに加速していきそうで、色々と悲しい気持ちになることがある。

具体的にどんなことかと言えば、僕が入社したころ、何も出来ない何の能力もない28歳の凡人に対して、この業界や仕事の事を
色々と教えてくれた社外の方々が、引退したり、退職したり、連絡がつかなくなったり、しているということだ。
高齢で、体調を崩してしまい、もう会えないという方もいて、決まっていつも「もっと会いに行けばよかったな」と後悔するばかりだ。

最後に、引退前にお会いして、お礼を言えるケースはとても珍しく、ほとんどが気付いたらいなくなってしまっている。
しかし、身体は一つしかなく、色々な責任を負う立場になったことで、昔のようにいつでも誰にでも会いに行けるような状況ではない。

入社したときから9年お世話になったスクラップ屋さんが引退、記念に写真をお願いしました

結局、常に自分で、どうするか、何が優先か、何を諦めるのか、を毎日考え、その場、そのタイミングで決断をし続けるしかない。
必ず決断はトレードオフで、何かを決めれば、何かを諦めることになる。仕事もプライベートも、人生がそういうものだと考えている。

そういえば、先日社員と、仕事とプライベートを分けるのはどうなのか?という話をした。
僕は、みんなそれぞれ自分の考えで人生を生きればいいと心から思っているが、僕自身は仕事もプライベートも人生という大きなひとくくりの一部だ、という考えなので、分けるような考えではない。だから仕事の時間も、充実させたい、苦痛や不要なストレスを感じたくない、と思っている。

もちろんそれを強要することはないし、それを学んでもらうような研修や指導もしない。無意味だからだ。

ここまでの結論は、時間をつくって会いに行きたい人には、いけるうちに行っておいた方がいい、と思ったということだ。
しかし、分かっていても、なかなか行動にうつせないのがダメな人間だなとも思う(僕のことです)。後悔しないように、したい。

今一緒に働いている仲間とも、いつかどこかのタイミングでお別れをする事もあるのだろうな、とも思うこともあるが
起こるかどうか分からない未来を勝手に妄想して、テンションを下げる事はとても不毛なことだと思ったので、それはやめた。

ここだけの話だが(全然隠せていないが)、周りの経験豊富な先輩経営者の方々や、外部のお世話になっている方々から、若い社員を採用している事に対しての注意やアドバイスを頂く事も多い。
誤解を招く可能性もあるので、余り多くを言えないが、例えば余り社員を信用しすぎるな、とか、一緒に食事にいくな、とか、もっと監視した方がいい、とか(ネガティブな意見が多くてすみません)
おそらく経験を基に、真剣に心配して下さってアドバイスを下さっていると思っているので、有難いという気持ちもありつつ、




・・・しかし僕は、僕自身で深く考えた結果、全てそのアドバイスを取り入れない決断をした。
かっこいい理由は無くて、シンプルに、それじゃ人生つまらないから、である。
良い人間関係の中で生活する、というのが僕の人生の中でとてつもなく重要な要素なので、それを消して経営する意味は、全くなかったからである。

今後、佐藤製作所が危機的状況に陥った場合、僕の決断は経営者としては間違っていたのだ、と思うことがあるかもしれないので、何が正しいか、という判断は今は全く出来ない。ただシンプルに自分の心に素直に生きているだけである。(自分本位といえばそうだと思う)








話がかなり脱線したが、タイトルに書いた事をすこし話たいと思う。

なぜ男子について書こうと思ったかはシンプルで、最近女性の活躍についてのお話を頂く事が有難いことにとても増えているのだが、佐藤製作所には自信を持って自慢できる若い(ベテランも勿論いますが)ウデのある男子職人たちも沢山いるという事を言いたかった。

知り合いの職人社長がお忙しいなか、わざわざ弊社の若手に技術指導をしにきてくださったときの様子です。

彼らは余り表にでない(コミュ障というわけではなく、現場で一生懸命技術と向き合っているから)のだが、当然女性の活躍と同じくものづくりの腕において日々向上心を持って成長を続けていると、最近特に感じる。

佐藤製作所は、「技術力」をお客様に買って頂いている会社である。それは、今も昔も未来も変わらない。
その絶対的なベースをもとに、様々な事業展開をしていこうと日々チャレンジを続けている。

佐藤製作所の若い20代男性スタッフは今5名いるが(17名中)、技術力でいうとベテランと同等のウデを持つメンバーもいるし、
ある事業、ある技術、に特化してみればベテランを抜いているメンバーもいる。本当に頼もしい限りである。

しかし、思い返してみると、紆余曲折はかなりあった。僕とも1度や2度ぶつかり合ったり、真剣に説教したりしたこともあった。
それでも諦めず、辞めず、3年、4年、5年、と技術を磨いてきた。

僕は、自分の目で見た事や経験したこと以外、ほとんど信じないのだが、昔色々本を読んだり経営の勉強をしたりしていたときに
人間はどこかのポイントでグンと伸びる時がある、と書かれていたことを思い出した。

まさに、最近それを体感しているような感覚になっている。
そして、それをベテランも同様に感じていると話をしてくれた。
おそらく、それは本当なのだと思う。

何がきっかけでそうなったかは、正直分からない。おそらくこれかな?もしかしたらあれかもしれない?
というようなフワッとしたものはあるが、明確な答えはない。なくていいとも思う。

しかし、一つだけ僕が目で見て、確証をもって言えることがある。
若い人材を採用し、一緒に仕事をし、何年も見てきている僕が言うのだから、間違いないはずだと思う。

周りの人たちの意見や、インターネットでの情報ではない。何年も時間をかけて蓄積させてきた自らの経験からくる回答ほど
説得力のあるものはないと僕は考えている。(だから僕はそういう実体験のバックボーンがある人からの話でないと信じない)

若手の成長において確信をもって言えることは、新しい事、未経験の事に沢山チャレンジし、失敗と成功を経験し、その中で誰も無しえてない成功体験を自ら掴むことで、それが自信になり、自信が徐々に発言や行動に反映され、それが溜まったときにグン!と伸びるのだろう、ということだ。

誰でもやれば出来るというような事ではなく、結局はどこかのタイミングで自分で頑張って、辛い経験を経て、成功させる努力をしないとそれは起きない。それが出来る人は、そんなに多くないのかもしれないが、僕はそれを最近間近で見た。

根性論とかになるのか、分からないが、苦しい時や辛い時に、逃げ出さなかったということは僕は素晴らしいと思っている。嫌になったら、翌日「辞めます」、と僕にいえば簡単に逃げられるからだ。ちなみにだが、逃げることは、悪い事ではない、のだ。だから逃げても全然良いのに、その選択をあえてしなかった、ということになる。

環境がそうさせたのかは分からないが、結果だけ見ると、逃げずに、人のせいにせずに、頑張り続けているということが、僕は一番素敵ですごいと思う。しかし、この言葉は危険な一面もあり、何でもかんでも、どんなに辛くても逃げずにやれ、ということではないのだ。この見極めを間違えると大変なことになる。非常に難しい判断だとも思う。逃げるべき環境にいる場合は、即逃げるべし、というのが僕の考えだ。

沢山のお客様にご足労頂き、一緒にコミュニケーションを取りながら若手主導で色々と難しいチャレンジをさせて頂いております。

話を戻す。逃げずにやろう、と思える環境だった場合、逃げずに頑張り、成功を掴んだとする。そうすると小さな自信が芽生える。そして、一度自信がつくと、次も、やってみよう、出来る、という考えになっていくのだと思う。なぜなら、そういう発言がすでに、実際に出ているという事を、別のメンバーから聞いたからだ。

「やったこと無いし、ベテラン含めだれも未経験だけど、やってみれば出来ると思う。」
というような発言が、自然と出るような会社になったのかと思うと、本当に信じられない。
それを聞いた後輩や他のメンバーも、少しずつそうなっていったら、どうなるのだろうか。

おそらく、最初のうちは失敗のオンパレードになり、辛い経験をするメンバーも増えるだろうと思う。
が、そこで仲間どうし協力して、力を合わせて成功する事が出来るようになれば、もっと強い会社になるかもしれない。

・・・話が脱線してきて、これ以上、起きてもいない未来を妄想しても不毛な時間になりそうなので、この辺りで終わりにしようと思う。

雑にまとめるが、みなさま、佐藤製作所は、老若男女、男女問わず、全員一生懸命頑張っていることは間違いありません。
色々とご迷惑をおかけする事も多いと思いますが、諦めず、逃げず、頑張りますのでこれからもよろしくお願いします。
男子の頑張りもぜひ見て頂けると嬉しい限りです。

この記事を書いた人

佐藤 修哉

1986年生まれ
学芸大学で生まれ育ち、鷹番小学校から中学受験で慶応普通部に
慶応義塾大学理工学部電子工学部を卒業後、大学院に進学
卒業後IT企業を経て2014年に祖父が創業した佐藤製作所に入社
若手社員とのコミュニケーションと2人の息子の世話に励む

東京商工会議所 事業承継対策委員
東京都労働産業局女性従業員のキャリアアップコンサルタント
https://www.josei-jinzai.metro.tokyo.lg.jp/program-introduction/instructor-introduction/shuuya-sato/