「どんな人を採用したいですか?」

最近、週1程でフットサルをしている。
毎回15人程集まり、3チームにランダムで分けて、2時間ひたすら試合を繰り返す。
その時にすごく、不思議に思う事がある。

「明らかに上手い人が固まったチームでも、勝てない事が割とある」

ということだ。
僕が、僕含めて、今回のチームは少し厳しいかもしれないな、と思う時に(相手が強すぎて)、勝つことが意外と多い。
しかも、かなり圧勝する事もあり、何なら「そのチーム強いなー」と言われる事もある。(確実に相手の方が上手いメンバーがそろっているのに、だ。)

なぜ勝つのかな?と考えてみると、いくつか理由が浮かび上がってくる。
個人的な感覚だが、必ず以下が当てはまっている事が多い。(逆に強い人と組んでも負ける時は、以下の要素が無い)

・チーム内コミュニケーションが多い。
・良く褒めてくれる。
・ミスしても声かけしてくれる。
・個々の得意なこと(走れる、シュートがうまい、守りがうまいなど)が被っていない。
・個々の得意なことが活かされている。

・・・これは会社も同じではないだろうか?



チームの雰囲気が良いと、明らかにチームとしての組織力が高くなる。点を取ったり良い守備をすると気分が良い。ミスをしても「ドンマイ」と笑顔でフォローされて頑張ろうという気になる。
逆にチームの雰囲気が悪いと、個々のスキルが高くても連携が取れず、チームとしては弱くなり負ける。点を取っても嬉しくない。失点すると全員が下を向く。

・・・これは会社も同じではないだろうか?



会社で仕事をする、というのであれば、個々のスキルよりも「チームとして強いかどうか」を考えて組織を作るべきだ。
というのが僕の考え方だ。但し、これはあくまで優先度の話だ。強いチームになる原動力は、上記で述べたような事だろう。要は簡単に言えば「良い雰囲気をつくること」。


つまり僕は「良い雰囲気を作れる人」を非常に価値の高い人材だと考えている。


言い換えれば、人の能力を発揮させることが出来る人、だろう。これが出来る人材はなかなかいない。皆自分のことで精一杯だ。かくいう僕も全くもって出来ていないと感じる。この能力は、非常に価値が高いし、そういう視点で人材を見ている。チーム力を底上げ出来る人は、滅多にいない。


逆に言えば、いくらスキルや能力があっても、チーム力を下げる人は僕は絶対に一緒に働きたくない。仲間には入れない。士気を下げる行動をする人だ。怒鳴る、感情的になる、否定ばかりする、非協力的、助けない、嫌な態度を露骨に出す、ため息や舌打ちをする、人の悪い所ばかり見る、陰で悪口を言う、など、組織の団結力を下げる行動や態度を取る人は佐藤製作所にはいてほしくないと思っている。



補足するが、個々のスキルや能力を無視して、チーム力だけを考えて組織作りをする、ということでは「ない」。
個々のスキル<チームとしての組織力 という優先度付けはあるが、最終的に目指すべき理想のチームは以下だ。



【個々のスキルが高い人が集まり、なおかつチームとしての組織力も高い】



僕はこれを目指して、少しずつ会社を成長させていきたいと思っている。


しつこく言うが、個々のスキルが高い「だけ」の組織は、僕は嫌いである。これはあくまで経営者の価値観、考え方なので、千差万別、良し悪しは全くない。個々のスキルが高い人員を一生懸命集め、最高の業績を出し、高い給与を貰える会社が良い、という考え方も素晴らしいと思うし、一切否定しない。僕はチームの雰囲気を重要視している経営者だ、というだけだ。

それは会社にいる時間、社員といる時間も人生の貴重な時間だと思っていて、その時間を苦しみの時間にしたくないからだ。
大事なのは、自分がどうしたいか、どんなチームにしたいか、という事を自分の考えでしっかりもっているかどうかだと思う。


そしてその価値観や考え方が、皆根底で共有できているかどうか、ということだけだ。
長い前置き終わり。



→ここからが今日の本題


今日は、東京都中小企業振興公社様からお声掛け頂き、市ヶ谷にある法政大学の授業に、若手社員2名(男女)と一緒に参加した。授業は「キャリアデザイン学部」学生とのグループディスカッションで、学生が事前に用意した質問に回答する形式だった。

学生は企業の方々と意見交換をし、就職活動やインターンシップに活かす(キャリアをデザインする)という目的の授業だ。
複数のテーブルに3~4人の学生が班を作り、我々が1人ずつ20分感覚でテーブルを回っていった。女性の学生が多かった。

まず率直な感想として、新鮮で非常に楽しかった。これは一緒に参加した若手社員2名も同じような感想を言っていた。(女性が多かったからではない、念のため)なぜそう思ったかと言えば、学生が事前調査を相当きちんと行っていて、20分で終わらない量の質問が終始出続けたからだ。

質問の内容も感心するもので、今までされた事の無いような質問も多かった。そして学生は皆、元気で笑顔で真剣で本気だった。これに一番驚いたし嬉しい気持ちになった。1人も例外はいなかった。

逆の立場になって考えると、自分もそういった姿勢でいないといけないな、と痛感する事ができた。(基本、斜に構えてしまう人間なので。。)そして相手を気分良くさせるような雰囲気を、自らの態度や行動で作れる人材は、本当に素敵だなと思った。







法政大学のキャリアデザイン学部の学生は、本当に素敵です。(皆様、本当におすすめです。)
どこにいっても活躍できるのではないでしょうか?冗談抜きで。

僕は上記のように、相手を喜ばせる事が出来る人間力を持つ人は、とても大切で貴重だと思っている。
なぜなら、それは教えて出来るようになる事ではないし、学んで成長する力でもない気がするから。

技術や知識は、教えたり学べばある程度成長することが出来ると思うが、
人間性や性格は、その人のこれまでの人生で作られた土台なので、その土台はなかなか変えることが出来ないと思っている。

なので、その素敵な土台を持った人が、技術や知識を付けていけば最高だな、そんな仲間を増やしたいな、と僕はずっと考えている。だから採用においても、僕は土台を見ている。(土台しか見ていない、といっても過言ではない)

繰り返すが、土台とは、人間性・性格・雰囲気、などのことだ。

この事については、今日沢山質問を頂いたので、そのQ&Aを後半で記載しておく。







少し話が逸れたので、学生からいただいた色々な質問についての話に戻す。






立場上、責任者である僕に対しては

「どんな人を採用したいか」「学生に求める事は何か」「苦しい時どうやって頑張ったのか」「なぜ女性を採用しようと思ったか」

といった就職関連、上司としての考え、などの質問が多かった。鋭い質問が多く、回答に時間がかかるものもあった。




一方、社歴の浅い若手社員に対しては

「なぜ中小企業に入ったのか」「どうしてその会社を選んだのか」「会社に入って成長した事は何か」「学生時代学んだ事は活かせるか」

といった学生に近い目線での質問が多かったようだ。当然だが、学生と年齢が近い為、グループ会話は弾んでいるようにみえた。






様々な角度から沢山の質問を頂くと、我々にとっての学びにもなり、とても有難かった。
僕もそうだが、若手社員の2人にとっても良い経験になったのではないかと思っている。(あくまで僕の想像だが)

僕と一緒で、若手社員2人も、とにかく学生からの質問の量と質がすごくてあっという間に終わってしまった、
学生の積極性に驚いたし新鮮で楽しかった、という事を言っていた。何より終わった後、みんな笑顔だった事が印象に残っている。

改めて、このような機会を用意し、お声掛け下さったスタッフの内田さん、酒井先生、そして学生の皆様本当にありがとうございます。また、今回のディスカッションを経て、次回学生からの会社PRプレゼン発表会を楽しみにしております。






そしてそして、このようなイベントに前向きに参加してくれた若手社員の2名にも本当に本当に感謝している。
数年前では、絶対に実現出来ないイベントだった。社内で協力者が見つからず、もし出来ても僕一人だけ。それを想うと、本当に感慨深い。

何かを依頼したり、お願いしたときに、快く助けてくれると、すごく嬉しいし、こちらも困ったら助けようという気持ちになる。
今回の授業は、僕にとっても未経験でどうなるか分からないものだったし、業務の一貫と思われにくい案件で、断られやすい案件だと思っていた。

(中小企業、製造業、町工場などといった環境において、割とよくあることなのだが、製造する現場仕事以外の業務が軽く見られがち、ということがある。この考え・常識・イメージを僕は改善したいとずっと思っている。)

そのような断られやすい案件を、この若手社員の2人は快く受けてくれた。僕は本当に嬉しく思ったし、そういった事実を絶対忘れないし、恩返ししていきたいと思っている。やはり今まで何かを始める時に、最初に必ず反対されてからのスタートでとても苦しかったので、そういった経験から今回の事を凄く嬉しく思えた。

終わった後久しぶりにごはんにいきました

人によっては単純で、そんなことで?と思う事もあるかもしれないが、僕にとっては涙が出るくらい嬉しいことなのだ。これは噓偽りない事実だ。新しい事を始めたり、これまでの事を改善する事を沢山してきたが、正直言えば全て辛かった。

なぜなら、社内で誰も喜んでくれないからだ。そして、否定されてしまうからだ。(社外で応援してくれる方がいたから頑張れたが)
なのになぜやったかと言えば、そうしないと会社が終わってしまう事が分かっていたからだ。

そして、それをやれる人が自分しかいない状況だったからだ。(カッコよく言っている訳では無く、事実だった)
結果が出ると、なんとなく良い雰囲気になるが、実際にそれを始める時は一人で皆が嫌がる事をやり遂げないといけない。

愚痴のようになってしまったのでこれ以上記載しないが、そういった経験が長期間あったので、今回の新しい取り組み、
「法政大学の授業に参加してディスカッションをする」という案件を快く受け入れて楽しく参加してくれた仲間に本当に感謝の気持ちが湧くのだ。

結果的に、若手2名が快く参加してくれたから、学生も笑顔で楽しくディスカッションでき、このイベントが成功したのだと思う。
無理矢理、嫌々言われたから参加して、その態度が出ていたら、学生の反応も真逆だった可能性がある。(ということは我々が学生を気持ちよくさせたともいえる?)




・・・書いていて思ったのだが、やはり何事にも、ポジティブに、前向きに参加して取り組める人が、すごく素敵な人材なのではないかと思った。スキルや能力や知識がいくらあっても、人を不快にさせたり、周囲のテンションを下げる人は、僕は一緒にいたくないと、改めて思った。断言する。この記事の最初に書いた、チーム力を下げる人は、一緒にいたくない。僕もそういう人にならないように強く意識している。






・・・話をまた戻して、僕が学生に今日一番された質問に対する回答を書いて終わりにしたいと思う。





「どんな人を採用したいですか?」




という質問を一番いただいた
僕はこうこたえた




「会社の事が本当に好きな人」




と言った。

これは「勘違いで好きになってくれる人」ではない。そして「会社を好きにさせる」ということでもない。
これは伝え方がとても難しい。(学生には口頭で何とか説明出来たと思っているが難しかった)

簡単に言えば




「絶対にこの会社で働きたい」




と思っている人
そして、それを




「勘違いしていない人」




文章での説明が本当に難しい事に気づく。
ありのままの会社の姿が、本当に好きかどうか、ということなのだが・・・

良い所も悪い所もありのままの姿を全てさらけ出して、それを見て、この会社が好きだ、この会社がいい
と心から思ってくれる人を求めているということ。(なので、思ってくれる人が一人もいないという可能性も十分ありますね)

なぜ「会社を好きな人」が良いかと言うと、もし辛い事や嫌な事があっても、ある程度は我慢できると思うからだ。
好きじゃないと、嫌な事があるとすぐ辞めたくなるだろう。

仕事をしたり、人生を生きていれば、必ず、辛い事や嫌な事、上手く行かない事が、必ず、ある。10000%、ある。
その時に踏ん張れるかどうか、のカギとなるのが、「会社が好きかどうか」だと僕は考えている。

「会社」といっているのは物体のことを言っているのではなく、そこにいる人、考え方、文化、伝統、技術、お客様などあらゆる要素の事を言っている。僕が強く言っている、チーム力を上げられる人、人を不快にさせない人、そういう人を求めているという考えに共感してくれるかどうか。





「ありのまま」というのは、良い所も悪い所も含めて、役員だけでなく社員全部をみて、会社のやっている事業や業務全てを知って、
会社の方針や考え方をしっかり知って、歴史や文化も知って、、と。キラキラした部分だけで判断しない、ダメなところも含めて好きか。

そういう意味では、このつたないブログを読んで興味を持って下さるレアな方もいて、大変恐縮である。
但し念のため言っておくと、僕の言っている事は、あくまで僕の考えであって、正しいという事ではない。





そして「勘違いしていないかどうか」は個人的にかなり重要だと思っている。要するに、過剰に良く見ていないか?ということ。
典型的なのは、良い面しか見ておらず、実際入ってがっかりして辞めてしまうパターンだろう。僕はこれがお互いにとって最悪だと思うし、絶対避けたいことだ。そうまでして、入ってもらいたくない。というか申し訳ない。

その「勘違い」を防ぐ為の努力はかなりしている。こちらから学生に好きになってもらう為の過剰PRは絶対にしない。
悪いところを積極的に見せるし伝える。当然それもありのままの姿を正直に伝える。学生にとってマイナスイメージを持たれるような事も全て言う。





極力良い所をPRしない。(というか自分では分からないし)
ただし、ありのままの日常をコツコツと公開するようにはしている。それが噓偽りない「日常」だからだ。

「採用すること」が目的ではない。これは非常に重要な所だと思っている。
僕は「採用する」為に採用活動をしていない。大量に集めたい訳ではないのだ。だからやり方も独特だと思う。

「長く一緒に働きたいと思える大切な仲間」のみを求めている。

つまり、誰でもいいわけではない。求めている仲間から10年応募がこなかったら10年採用しないと思う。
なぜなら、気持ちよく仕事が出来ないからだ。さらに言えば、別れる可能性が高いからだ。





以前の記事にも幾度となく書いているが、僕は仕事=人生の一部だと考えていて、その人生の貴重な一部を嫌な人と過ごしたくない。一緒に力を合わせて、助け合って、ケンカもありながら、素敵な人生を過ごしていきたいと本当に思っている。だから仲間になってくれたメンバーとは出来ればずっと一緒にいたいと、思っている。そしてそれが素敵なことだと思っている。(文章にすると気持ち悪いきもするが・・)

気持ちよく仕事が出来れば、全員のパワーも上がって、より大きなことが成し遂げられると思っている。
偉そうに色々と言っているが、今までやってきたことの行動全ての根底に、この考えがあるということを言っているだけだ。その行動の結果が今の佐藤製作所の現状となっている。

(今の現状がが正しいと言っている訳ではない。むしろそんなこと思っていない。今の現状は、この根底の考えの基できあがったものだ、と言う事実だけ。毎週、毎日課題や問題が山積みだ。社員にインタビューしてみてほしい、問題山積みだと言うはずだ。)






さらに言うと僕は「長く」という所にこだわっている。




なぜなら「長く」働く人が今後貴重な、価値の高い人材になると考えているからだ。

なぜ価値の高い人材になるかと言えば「長く働く人がいないから」だ。

さらに深掘りしていくと、もっともっと理由があるのだが、長くなるのでここまでにしておく。(今日学生にはちゃんと説明しました)

・・つまり「長く」一緒に働ける仲間を求めているので、どうすれば「長く」いたいと思える会社になるのか?を深く考えて会社の経営を考えている。当たり前だが、長くいさせる、しばりつける、どうしたら辞めないか、というような考えは一切ない。そういう考えは嫌いだ。そこまでして一緒にいたくないからだ。

因みに、長く働きたいと思っている人とうまくマッチングする、ということも重要な視点だと思っている。

この辺りは、また是非学生から色々と質問を頂きたいものだと、書いていて思ってしまった。
それ程、今日のディスカッションは充実したものだった。






最後の方は文章が滅茶苦茶で、起承転結がまるでない、学力の無さが露呈するお恥ずかしい記事になってしまった。
しかし今日は気分が良いのでそこを気にしないことにする。

最後にこの記事を書いている間、息子2人の世話を家で見て寝かしつけまでしてくれた奥様に感謝したいと思う。
みんな本当にありがとうございます。

この記事を書いた人

佐藤 修哉

1986年生まれ
学芸大学で生まれ育ち、鷹番小学校から中学受験で慶応普通部に
慶応義塾大学理工学部電子工学部を卒業後、大学院に進学
卒業後IT企業を経て2014年に祖父が創業した佐藤製作所に入社
若手社員とのコミュニケーションと2人の息子の世話に励む

東京商工会議所 事業承継対策委員
東京都労働産業局女性従業員のキャリアアップコンサルタント
https://www.josei-jinzai.metro.tokyo.lg.jp/program-introduction/instructor-introduction/shuuya-sato/