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写真:年次関係なく、新しい技術にトライしております。

佐藤製作所では、タイトルに書かれているように、「専任者から多能工へ」というスローガンを新たに掲げて仕事を進めております。

簡単に説明させて頂くと、今後は、なるべく1つ以上の種類の仕事が出来るようになろう、ということです。
ここで「なるべく」という言葉を付けた意味は、決して1つの仕事を極めていく姿勢を否定している訳ではないからです。

あくまで、佐藤製作所の方針として、今後は少しずつ多能工育成の方向にシフトしていこう、ということです。
目的は、会社を継続させていくこと、身の丈に合った成長を続けること、の2つを実現するためです。

時代の流れ、背景に合わせて、会社の方針や姿勢をこのように変えていこうと考えた理由は、以下です。
①ろう付け作業に必要
②出来る仕事が増える
③仕事の絶対量が減った

①銀ろう付け作業に必要
→これは弊社の仕事上の理由かもしれませんが、銀ろう付けの仕事は、複数の加工部品を組み合わせて行うことが多くあります。単純に2つの部品を接合することもあれば、何点もの部品を製作し、組み込み、溶接することもあります。

板金に、寸法通り曲げたパイプと、旋盤で削った機械加工品を組んで、溶接し、最後に仕上げる、というように、1つの製品を作るために①板金 ②パイプ曲げ ③切削 ④溶接 ⑤仕上げ と5つもの作業をする必要があります。しかも、量産品は少ないため、それぞれに専任者を置くことは出来ません。

弊社の技術的強みは「銀ろう付け、はんだ付け」であることは、はっきりとしております。その仕事をするためには、複数の作業が出来る人が必要です。強みを今後も継続し、さらに強固なものにするために、多能工化は必要不可欠な要素だと思っています。

そもそも弊社が、ろう付け専門の会社ではない、ことで多能工を推奨する方針を取ることが出来る、という見方もあります。先程挙げた①~⑤の仕事が全て社内で出来る設備があることも、責任を持って品質を保証できる強みとなっております。

②出来る仕事が増える
→ここ数年、新規案件のお問合せ、受注が増えております。新規案件に対応するためには、まず「どうすればつくれるか」を考え出す必要があります。その時に、複数の加工の引き出しを持っていることで、それを実現できる可能性が増えると思います。それは、多くの引き出しを持っている弊社の工場長をいつも間近で見て、感じたことです。

他の人が「無理だ」と言った案件でも、直ぐに実現してしまうことが多々あります。この差は何かと考えるのですが、多能工である、というのが大きな理由だと私は思っています。兎に角圧倒的に加工の引き出しが多いのです。極端な話で言えば、加工を「知っている」だけでも違うと思います。(勿論、工場長は全て自分で出来てしまうのですが。)

また、今まで技術を持った特定の職人が主に新規案件などを対応していましたが、今後は若い人にもそういった場でどんどん活躍してもらいたいという想いもあります。

「どんなことでも興味を持って見てみる、やってみること」これは弊社の1番の職人である工場長が、私に良く言う言葉です。この気持ちを持って、色々なことにトライしていくことが多能工への最初の道かなと思います。私個人的には、そのような気持ちを持った若い人をこれから育てていきたいですし、決してそのトライする姿勢を見逃さないようにしていきたいと思っています。

③仕事の絶対量が減った
→多くの会社が同じような状況だったのではないかと思います。弊社は、数十年に渡り、ある特定のお得意様企業からの受注率が9割を超えていました。その当時は日本が好景気だったこともあり、モノを作っても作っても間に合わず、毎日毎日残業し、溢れかえる仕事をとにかくこなす日々だったと聞きました。

当然、一つの機械に一人専任者を置き、ひたすら仕事をすることになります。どの機械も連日満杯に仕事がたまっている状況です。しかし、今は状況が異なり、そのお客様からの受注はピーク時の10分の1程度でしょうか。新しいお客様を増やしている今の状況でも、過去の仕事量と比べると雲泥の差があります。そうなると、外部状況によって、ある機械、ある特定の仕事が全く無くなる、という事態が発生するようになりました。

この時に、専任者しかいない状況の場合何が起きるかというと、やることが全くないのでやる気が低下したり、今後出るか分からない見込み在庫品を製作したり、マイナスの事態のみが発生します。

しかし、弊社の場合、ぽっかり穴が開いている仕事以外の仕事が溢れている、というケースがこれまで非常に多くありました。こうなると、仕事がある所(人)に仕事が集中し、無い所には全くない、という、どの会社にも当てはまるであろう状況が生まれます。その時に、少しでも一人ひとりの出来る仕事の範囲を増やしていけば、皆で一枚岩となって助け合いながら仕事が出来る会社になれます。

そうなれば、一部に掛かっていた大きな負担を減らすことが出来ますし、納期も短縮できお客様も喜び、何より会社として一体感が出て皆が気持ちよく仕事が出来るようになると思います。

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写真:社長も生産管理部長も忙しい時は皆で協力してタップ加工をしてます

 

まとめ
弊社は有り難いことに、今日も様々なお客様からお仕事を頂いております。それに真摯に応えるためにも、社内の地盤をきちんと固めることが自分の1つの役割だと思います。時間はかかりますが、焦らず、身の丈に合った成長を、会社としても個人としても続けていきたいと思っております。

 

 

この記事を書いた人

佐藤 修哉
1986年生まれ
慶応義塾大学理工学部電子工学部を卒業後、大学院に進学
卒業後IT企業を経て、祖父が創業した佐藤製作所に入社